アトリエタリエス (Atelier TLIS) > TLIS BLOG

2009年02月17日

【インテリア】アートの世界に生きて(自宅内バーカウンター制作コンセプト4)

私が美術業界に関わって既に10年以上経ちました。元来美術系ではない私でしたが(どちらかと言えば音楽系)、私はその間に、自分の仕事上の必要性もあって、さまざまな美術の要素に関わることを積極的に行い、「作品制作」と呼べる行為も(少なくとも一般の人たちに比べれば)、数多く行ってきております。大したレベルの作品が制作できているとは思いませんが…。

アートという言葉が現在の意味の「アート」として使われるようになったのは、人類の長い歴史を考えると、ほんの最近のことです。原初のアートとされているものの多くは単なる呪術の一様式ですし(「使用」目的を持った創作物、つまりデザインに近い)、西洋絵画や彫刻の多くは、元来権力者や宗教の庇護のもとに、正確で細密な描写力を求められてきたものでした(制作者の内的世界の実現を主とせず、依頼によって制作するという意味では、職人に近い)。

アートが現在使用されている「アート」の意味として使用されるようになったのは、テクノロジーが発達し、芸術家(アーティスト)が受け持っていた多くの部分を様々な機器で代用できるようになってきてしまったからです。

単純な例を挙げるならば、カメラです。カメラの出現によって、具象系の芸術家たちは壊滅的な打撃を受け、ただ単に正確で細密な描写力を求めるやりかたでは立ち行かなくなってしまいました。だからこそ、自らの内面や世界観の実現を旨としたり、目に映る形や色をそのままの形や色として捉えないことにより、テクノロジーで実現し切れていない分野へと歩みを進めていったわけです。

その後、アートは「アート」として様々な分野へと分化していきましたが、基本は変わりません。近代以降のアートはずっと、制作者が自己の内面(世界観)を追求し、素材(画材)を組み合わせてそれを表現する、ということに終始し、テクノロジーの発達がカバーしきれない世界を追求することになったのです。それが「人」としてアートを追求することであり、「個性」という言葉の正体でもあります。

そうなってくると、アートというものは、全ての人間の行為に及んでくるのです。「人」としての世界観と思考があり、素材を組み合わせて制作(創作)がなされ、「個性」が発現されていれば、それはアートとしての創作物だと言えるでしょう。

ですから私には、「先生や親は生徒や子供の将来を作り、会社員は社会と経済の流れを作り、子供たちは愛情と未来を作り、ありとあらゆる人間たちが何かを作っているように見えます」。そこに個性と世界観の発現があれば、私はそれをアートと認めるべきだと思います。現代アートの流れからいって、それは、何ら不自然なことではありません。
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2009年02月14日

【ウェブデザイン】Ace Art Academy Blog 公開

この2ヶ月ほど、Movable Type をずっといじっていました。

ここ数ヶ月間でリニューアルした Ace Art AcademySmoke Stings StudioAtelier TLIS にデザインを合わせ、すでに稼働している Smoke Stings Studio Blog(音楽/文芸関連ブログ:Smoke Stings Studio内)、TLIS BLOG(デザイン関連ブログ:Atelier TLIS内)に加えて、アート教育系のブログを Ace Art Academy 内に設置するためです。

以前、RICOH GR DIGITAL の写真ギャラリーの CGI (Perl)の中に CSS を組み込む作業をマニュアル無しで自力で実施、何とか公開に持っていくことができたのですが、今回も、Movable Type のマニュアル無しでなんとかデザイン作業を終わらせました。

デザイン自体は既に完成していたわけですが(既にある3つのウェブサイトに合わせるだけ)、メインページとアーカイブページごとにデザインを使い分けなければいけないということに気づくのに時間がかかってしまいました。もっと早く公開できるはずだったのですが…。

試行錯誤の繰り返しです。ソースを眺めて発想を得て、一部を変換しては更新を繰り返し、その中で自分の体の中に Movable Type の性質を叩き込んでいく、という作業です。「観察→分析→発想→実践→観察」の繰り返しです。自分にとっては、これが何よりも刺激的な頭の体操です。

非常に非効率的なので普通の人には余りお勧めしないやり方ですが、私は何事に関しても、このようなやり方で新しい分野に取り組んでいきます。自分にはこのやり方が合っているから、としか言いようがありませんし、これが、私が美大受験予備校で12年仕事をやってきて得た、最も自分自身の能力を向上させることのできるやり方です。

わかっていただける人もいるかもしれませんが、これが、私の「デッサン」です。

とりあえず、公開します。

Ace Art Academy Blog
http://aceartacademy.net/mt/



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2009年02月06日

【インテリア】ユビキタスの実現(自宅内バーカウンター制作コンセプト3)

バーカウンター無印

ユビキタスを実現させるには、「規格の統一性」が大きな要素を持っています。現在私たちがインターネットやコンピューターの恩恵を受けることができるのも、その機器に規格の統一性が繁栄されているからに他なりません。

今回のバーカウンター制作のコンセプトであるユビキタス「いつでも、だれでも、どこでも」を実現させるのに、この「規格の統一性」は、必要不可欠の要素です。

例えば木材や石材を削り出して制作したバーカウンターの場合(当然、制作時にかかる資金も莫大なものになります)、その破損はバーカウンター自体の美を損ない、それを補修するのには、莫大な資金がかかってしまいます。

しかしバーカウンターの基部に(無印良品の)収納ケースを使えば、その一部分が破損した場合でも、簡単に補うことができます。近くの無印良品の店鋪に行って調達するか、ネットストアで取り寄せれば良いのです。その補修費用は、送料を含めても数千円にしかなりません(私の場合は自宅近くに無印良品の店鋪がありますので、送料はかかりません)。

無印良品はもともと西友の堤清二と、戦後日本を代表するグラフィックデザイナー田中一光の個人的な交流から始まったということもあり、ひとつひとつの製品がムダな装飾を極力排し、完成されたデザイン性を持ちながらも、その気になれば、「素材」として様々なアレンジが施せる可能性を持った製品になっています。

無印良品は、すでにブランド名が確立して全国展開しています。ブランド名が確立しているということは、背負っているものが大きい、ということでもあります。ですから、簡単には、その製品の企画変更を行うことができません。唐突な規格変更はクレームの元凶となり、無印良品のブランドイメージを損ないます。

ですから、収納ケースに関わらず、様々な製品が「組み合わせること」を前提にデザインされ、入念な計画に基づいた、統一された規格で多くの製品が開発されています。「開発/流通」が一本化されていることにより、その素材(製品)の調達のしやすさは、他社の製品と比べて群を抜いているわけです。

生活とは、日常の汚れを蓄積していく行為です。バーカウンターとして使用していれば様々なものがこぼれたり、あるいは、何かの拍子にかけてしまうリスクを常に抱えています。

正式の営業許可を取って営業するバーであれば無印良品の収納ケースは余りにも脆く、使用に耐えるとは思いませんが、今回のような「自宅内バーカウンター」であれば、十分に使用に耐えるクオリティを備え、しかも、「収納スペース300リットル」という、多くの方の生活上の悩みの種を解決することができます。
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2009年02月04日

【インテリア】無印良品のワケ(自宅内バーカウンター制作コンセプト2)

バーカウンター無印

収納ケースは世の中に数多く存在しており、ホームセンターやスーパーなどでも数多く見かけます。その中でも、無印良品の製品を選択したのには、ちゃんとした意味があります。

現代は科学とデジタルの時代です。科学とは「再現可能の原理」であり、その科学の可能性を最大限に広げるひとつの思考法がデジタルであるとするならば、今回の私のバーカウンターも、そのようなものであると言えるでしょう。

たとえばスーパーで収納ケースを購入し、それが使用不能になって全く同じ製品が新しく欲しくなった時、それをスーパーですぐに購入することが可能でしょうか?

ダイエーなどの普通のスーパーで購入する製品は、仕入の関係などから全く同じ製品が手に入らない可能性が高いと言えます。あるいは、その規格の製品が製造中止になったり規格変更してしまう場合もあります。それに、購入した消費者も、収納ケースのメーカーをわざわざ調べたり覚えたりするようなことはしません。ですから、通常のスーパー等で販売されている収納ケースと全く同じ製品を、年月を経てから新たに購入するには、様々なリスクが伴うことになります。

しかし、無印良品の製品は最初から「無印良品」という名のブランド名を抱えており、その名前を覚え間違えるということはありません。また、無印良品は全国展開しているブランドであり、ネットストアも存在するので、その気になれば、日本全国で私のバーカウンターの基部は制作を再現することが可能になるのです。いわば私は、今回のバーカウンターでユビキタス的な考え方を具現化したことになります。

その意味で、無印良品というのは、非常に興味深いブランドです。ブランド名が存在しながら「無印(印が無い)」です。しかも、通常の生活用品開発メーカーは流通/販売を外部に委託するメリットを採用することによって「メーカー名を覚えてもらえない」というデメリットを抱えていますが、無印良品の場合はもともと西友という流通業から分離した1つのプライベートブランドであることから、規格/製造/流通/販売を1つにすることによって、無印良品のブランドとして製品を覚えてもらうことが可能になっているのです。

だから例えば「ダルトンのダストボックス、いいよね」といってもピンと来る人はほとんどいないし、ブランド名を覚えること自体に努力が必要ですが、「無印のゴミ箱いいよね」だったら、ピンと来る人は多いはずだし、知らなければいくらでも調べることができるはずです。

その意味で、無印良品は、ユビキタスの原理「それが何であるかを意識させず(=ブランド名無印、簡素なデザイン)、しかも『いつでも、どこでも、だれでも』が恩恵を受けることができる(=西友やファミリーマート、ネットストアでの展開)」を、生活用品開発メーカーとして提供できる可能性を持っている希有なメーカーであると言えるでしょう。

そして同様に、私のバーカウンターの制作コンセプトも、ユビキタスの原理を基にしています。全国どこでも、再現が可能。『いつでも、どこでも、だれでも』、このバーカウンターは再現ができます。しかも、格安で。バーカウンター部分だけであれば、3万円をかけずに再現ができます。

「無印良品の収納ケース」。これだけ、覚えておけば良いのです。ちなみに、収納ケースではなく衣装ケースを採用したり、収納ケースの数を増減することで、バーカウンターの大きさはいくらでも調整することができます(大きさの合う天板を見つける必要があります。天板については後日説明をします)。無印良品の開発製品同様、自分の生活スペースにあわせたアレンジがいくらでも可能になっているのです。
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2009年02月02日

【インテリア】自宅内バーカウンター制作コンセプト1

バーカウンター無印


自宅内バーカウンター(Bar Moonlit Shiner)は、いくつものコンセプトがあって作られているものですが、今回はその主要部分であるカウンターの基部について説明します。

本来だと自宅内にバーカウンターがあるというのは、かなりの余裕ある生活ができるお金持ちしか実現しないことです。しかし、私は特にお金持ちではないし、第一、ただ単にお金をかければ実現してしまうことを実践するのは、私のスタイルではありません。

画像の赤い部分がカウンターの基部ですが、これは、無印良品の「収納ケース」で構成されています。「収納ケース深(1600円)」が8つ、「収納ケース小(1200円)」が4つ使用されています。

バーカウンターを作って自慢したところで、それが生活に結びついていなければ、私にとっては意味がありません。今回のバーカウンターは無印良品の収納ケースをメインとすることにより、格段に収納スペースが増えました(約300リットル分の収納スペース増)。また、バーカウンター自体は調理の際の調理台や、制作の際の作業スペース(180cm×40cmの作業台)として大きな価値を持っています。

収納ケースの合計の購入金額は、17,600円。高校生のアルバイトでも余裕で稼げる金額です。

その他、数多くの制作/実用上のコンセプトを、今回のバーカウンターは持っていますが、次回以降少しずつ明かしていきます。
posted by NT at 14:23| 更新日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

 

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